アンプ、エフェクターの修理と観察


INDIANA-SOUNDS 大島です。

真空管ギターアンプ、エフェクターを修理していますが、写真のように私自身もジャンク品を修理してストックしています。扱ったことの無い機種の回路の勉強もあるのですが、修理経過をみるのが本当の狙いです。

出音しなかったもの、ノイズが酷かったものは、数か月後にはどうなっているのか?皆さんにも知っていただきたくお話しさせていただくことにしました。


実は使用していないで保管していると、出音しなくなったり、ノイズの再発生の確率は高いです。その反対に頻繁に通電させ使用していると問題なく使えることの方が多いです。

私たちの体に例えるなら、体を動かさずに寝てばかりいると、いきなり野球をやろうサッカーをやろうとしても体が動かなかったり、怪我をして傷みが出たり、呼吸が乱れたりという症状がでるものと思ってください。

そんなことはないだろう、生身の人間と電子回路は別だ!とおっしゃるのはごもっともです。

でもコンピューター回路も家電回路も人体がモデルになっているのです。


金属部分は酸素に触れることによって酸化します→ポットやジャックのガリノイズの発生につながります。

電解コンデンサーは使わないと電解液が硬化してきます→血流=電気の流れが悪くなり隅々まで行き届かなくなります。

勿論使わないほど長持ちする部品も沢山ありますが、すべての部品が設計通りバランスよく働いて→仕事をします。

 

ですから飾っておくなら修理されない方がいいですし、これからも良い仕事をしてもらいたいならメンテナンスしてリペアマンからアドバイスを頂いた方がいいです。

経過が気になるのはお医者さんと一緒なのです。


この青い大きなブロックコンデンサーはMarshallアンプに使用されている複合コンデンサーです。古いものですが、適度に使用されておりまだまだ十分に使えます。ショップによっては真空管並みの高価な部品ですので、適度な通電と使用で長持ちさせてほしいです。


こちらはBOSSのPH-2の基板ですが、青いのがウルトラミニ電解コンデンサーです。

チップ部品を体験するまでは、この小ささに苦労しました。

この小ささが寿命を短くさせているのですが、限られたスペースでどんなエフェクターも作ってしまう各メーカーの技術者には恐れ入ります。

でも修理することも少しは考えて欲しいのですが、購入されるユーザーの要求が一番なのでしょう。

という事で今日から明日にかけては不良再発箇所の修理業務となります。続く・・・